湿っていた薪を燃やすには

湿った薪を効率よく燃やす方法

キャンプでの最大限の楽しみの一つが焚き火だという人は、多いでしょう。
大自然の中で揺らめく炎を見ながら過ごす夜のひとときは、何ものにも代え難い貴重な時間です。
ただ、焚き火は、上手に起こせるようになるためにはそれなりの修練が必要です。
特に薪が湿っている時は、火を起こすのに手間取ることも多いものです。

やったことがある人なら分かると思いますが、湿った薪というのは火にくべてもやたらと煙が出るだけで、なかなか燃えてくれません。
夜に焚き火をするまでに時間的にゆとりのある場合には、湿った薪は細く割って太陽光にあてておくのもいいアイディアです。
あるいは、焚き火の周りに並べて乾かすという方法もあります。

湿った薪を燃やす手順

湿った薪でも難なく燃やすことができるようになったら、キャンプのプロといってもいいでしょう。
予定していたキャンプの日の前日に雨が降ることが分かっている場合などは、焚き付けに使用する材料を持参することも考えられます。
一度濡れてしまった時はなかなか火をつけても燃えないので、松や竹などのように油分の多い材料を細かく割った物を用意しておきます。
用意した材料は、雨に濡れないように防水袋に入れておきましょう。

雨で濡れた薪は、内部は乾燥していることも多いので、取れてしまっている樹脂の部分をナイフで剥いでおけば燃えやすくなります。
ここまで準備ができたら、焚き付け用の材料の上に小さく割った薪を重ねて火をつけます。
焚き付け用の材料の量を多くすることによって、薪がたとえ少し湿っていても着火しやすくなります。
湿っている薪を燃やすためにはパワーが欲しいので、マツや竹の他にシラカバの皮など油分の多い材料を焚き付け用として用意します。

続いて、細めの薪を合掌型に組んでいきます。
合掌型は「ティピー型」とも呼ばれており、火力が上がりやすいというメリットがあります。

火がある程度安定してきたら、今度は太い薪を少しずつ慎重に足していきます。
湿った薪を上手に燃やすにはある程度の経験も必要ですので、最初のうちは失敗してもいいぐらいの心構えで何度も挑戦してみることが大切です。
薪はそれほど湿っていないのに、濡れた地面に置いておくと余計気がつきにくくなりますので注意しましょう。

火打石やメタルマッチなどを使って焚き火に火をつけるのはキャンパーにとっては憧れですが、この方法では薪が湿っていると上級者でも手こずりますので、ガスライターを使用するのもポイントです。
着火に使う材料は、必ず油分を含んだ乾いた物を選ぶようにします。
サクラやナラなどの素材は火がつきにくいので、着火剤としては向いていません。
固形タイプの着火剤なども、必ず持参するようにしましょう。
少し多めに持っていくと安心です。